焙煎豆の美味しい期間

 時々お客様から飲み頃についてのお問い合わせがあります。

大前提として美味しさは、個人個人の好みに大きく左右され「美味しい」と「好み」は別問題ということがあげられます。

商品レビューを拝見していると、この区別をされず自分の好みでなければ美味しくないという評価を多く見かけますが、そんな時はガックリしてしまいます。


本題に入りますが、「焙煎後が一番美味しいに決まってる!」って声が聞こえそうです。

しかし・・・それは昭和の時代に言われていた話ですね

今でもその話は伝説のように言い伝わっているようですが

実際には焙煎後4日から5日後からが美味しい時期に入ります。(豆のまま保存)

良好な保存状態で、その後1ヶ月くらいが香りと味のピークで、それを過ぎると徐々に香りが減っていき酸化も進んで嫌な酸味が出てきます。

焙煎の浅い豆は、それよりもっと長いく風味を保ち

焙煎の深い豆ほど風味を保つ期間が短くなります。


原因としましては、焙煎後から一気に放出される炭酸ガスと豆に含まれる水分や脂分が影響しています。


今までテレビなどの映像で、ドリップしている時にモコモコ膨らむ瞬間を何度も見ていますが、あれは焙煎直後の豆で炭酸ガスが噴き出している状態なので、ただの見せ物です。

いかにも鮮度が良くて美味しそうなのですが、実際にはガスの影響で口の中がピリピリしますし味も焙煎直後の焼けた香りばかりで、その豆が持つ香りとは別物なのです。


焙煎後5日目くらいからこのガスの放出が落ち着くので、焙煎臭が減りその豆の香りがガスと一緒に漂うようになります。

逆にガスが出なくなると豆の香りも出ません。

でも豆の味はまだ大丈夫(笑)

酸化して嫌な酸味が気にならない間は、飲んでも不快には感じません。


数年前に店頭でこの説明をすると「焙煎したてが一番美味しいに決まっている」とお客様に怒られた経験があります(笑)

私はコーヒースクールで学んで専門書もたくさん読んでいますのでその通りお伝えするのですが、立ち話では説得力も無いのでついつい最後はお客様の意見に合わせていました。お帰りの際にはいつも「毎日味の変化をお楽しみください」と言い訳するのが定番です。

しかし今では、YouTubeなどでも多くのバリスタが、同じような説明をしていますのでちょっとホッとしています。

今後はテレビなどでモコモコドリップを見せるのは辞めてほしいですね!


コーヒー豆を粉で購入した場合ですが、購入してから2週間以内に飲み終えることをお勧めします。

挽いてしまうと一気に香りが減っていきます。

神戸ファクトリーナコーヒー

神戸ファクトリーナコーヒーは、神戸市内を拠点に コーヒー豆 の自家焙煎店として主に通信販売を行っております。また、独自の焙煎理論により幅広いお好みに合うコーヒーを次々と送り出しています。主な販売店舗は、amazon.co.jp 店、auPAYマーケット 店

0コメント

  • 1000 / 1000